私は母親との血縁者間HLA半合致移植を行いました。→私の病気の経過
骨髄移植によって血液型は変化します。
しかし、血液型だけではなくレシピエント(移植を受けた人)の体質にも変化があるかもしれません。
以前、TVかなにかで喫煙者のドナーからタバコをまったく吸わなかったレシピエント(移植を受けた人)に心臓を移植して喫煙者になったという話を聞いたことがありました。
こういったことは単なる偶然で都市伝説に近いものだと思っていました。
しかし、骨髄移植をしたものから言わせてもらうと完全に否定できないことだと思います。
移植に関連にしているかわかりませんが、自分の体質に変化があったことを記載してみます。
また、移植によりドナーの嗜好や記憶がレシピエントに継承された事例についても記載しました。
目次
骨髄移植による血液型の変化
レシピエントに起こる一番わかりやすい変化は血液型が変わるということです。
骨髄移植は血液型の一致は関係なく、HLAという白血球など全身の細胞にある型の一致を調べて行います。
HLAと血液型は別物でHLAが一致していても血液型が異なる場合があります。
そんなドナーと移植を行った時、血液型が変わります。
因みに血液型は基本4種類ですが、HLAの型はものすごい多くあり非血縁者間では数百~数万人に一人としか一致しません。そのため、骨髄バンクの登録者が多くいないと型が一致している方を見つけることは難しくなります。
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体質の変化
私の体質変化
移植による自分の変化を記載します。
酒
私はアルコールが以前からあまり飲めませんでした
会社の飲み会でも最初のビールだけで限界が来ていました。
好きな酒はピーチレモン、カシスオレンジなどなど女子好きそうなものばかりでした。笑
特にビールは苦手でなにがうまいのかわかりませんでした。
そもそもお酒が弱い原因は父親がまったくアルコールがダメでその影響を強く受けたからだと思います。
私のドナーである母親はお酒がきらいではなく、たまにビールをのんでいました。
移植後…
医者からアルコールの許可をもらって会社の同僚と飲みに行った際、ビールを飲んでみたところ
『あれ・・ちょっとおいしいかも??』
おいしくてぐびぐび飲むほどではありませんが、ビールもありだなあと思えるようになった気がします。
移植前はノンアルコールビールを飲む意味がわからなかったが今では飲めない状況だと自分から進んで注文するようになりました。
闘病中にお酒をまったく飲めなかった反動で飲みたくなっているのかもしれません。
ただ、美味しいと思えるようになったことは間違いありません。
刺身
刺身は嫌いじゃないけど、大好きだったわけではありませんでした。
スーパーで買い物するときも刺身コーナーは素通りしてお肉コーナーで品定めをすることの方が多くありました。
お寿司は好きだけど、生臭さくないものんを選んで食べていました。
父親も私と同様魚は火を通した方が好きでした。
母親は時折刺身を買ってきて一人で食べていました。
移植後…
刺身がうまい!
肉より刺身が好きになったかもしれません。
しかも、少し生臭いぐらいの刺身の方がおいしく食べれます。
移植して脂っぽいものに弱くなった影響や血球が低く生ものが禁止されていた反動があるのかもしれませんがそれ以上に好きになった気がします。
たばこ
私はヘビースモーカーで入院するまで一日一箱半ぐらい吸っていました。
たばこを吸いながら音楽を聴くことが大好きでした。
十数年の喫煙生活の中で一度も禁煙しようとも思わなかったし、たぶん自分には禁煙は無理だと思っていました。
白血病で入院する際に禁煙を始めたましたが、移植までは体調もすぐれなかったこともあり、隠れてわざわざ真冬に病院外へたばこを吸いに行こうと思いませんでした。
因みに父は喫煙者、母は若いときも喫煙していませんでした。
移植後…
病状もある程度安定。外出。退院。
普通の生活に戻ってきてもたばこが吸いたくなっていません。
お酒を飲みに行っても、野外の音楽フェスにいっても我慢できています。
たばこを吸わないことが普通と思えています。
喫煙は気管支炎・肺炎を引き起こしやすくなるため移植者にとっては元気だと思います。
、これをストレス無くやめれているこの現状は非常にありがたいです。
行動力
私は基本的にはめんどくさがりです。笑
母親は行動力があります。
父に隠れて不動産とか…、不言実行でとりあえず突っ走るタイプです。
周りに相談してよと思うことも多々ありましたがその行動力については凄いと思っていました。
移植後…
なぜかやる気があるような気がします。
そしてそのやる気が行動に移せていると思います。
会社に復帰するまでの休職期間はなにかしたいと思っても結局なにもせずに終わるかなと思っていたがそれなりに有意義に過ごせてました。
他人の体質変化
骨髄移植だけではなく心臓移植や他の移植からの情報も含みます。
治療による嗜好の変化
そば、乳製品、魚、くだもの等々以前は問題なく食べれていたのに移植後は食べると発熱や嘔吐、気持ちが悪くなるといった状態になることがあるらしい。これらはアレルギー反応に起因するものだと思う。移植をすることでドナーのアレルギーがレシピエントに移るようだ。骨髄移植を受けた患者にドナーのキウイフルーツのアレルギーが移ったという報告もある。
辛いものが食べれなくなることもあるようだ。移植前に比べて辛さに敏感になり辛いものが食べれなくなる場合があるとのことだ。こちらは治療やGVHDによって口腔内の状況が変化したことに関係があると思う。苦みや酸味についても同様のことがいえると思う。
ドナーの影響による変化
- 喫煙・魚から肉・ビール・ファストフード・スポーツ好きに変化(アメリカ23歳女性心臓移植)
- スポーツ・イタリア料理からメキシコ料理好き(アメリカ28歳女性心臓移植)
- スポーツ好きに、金を稼ぐのが楽しみ→慈善事業へ注力、ドナーの好きだった曲を聞いて涙を流す(アメリカ58歳男性心臓移植)
- ドナーを殺害した犯人の似顔絵を描き犯人が逮捕された(アメリカ8歳女性心臓移植)
嗜好だけではなく記憶も継承される場合があるようです。ドナーが殺人事件の被害者でレシピエントがその似顔絵を描いて逮捕されたという話は正直信じがたいですが…
治療に用いる強い薬物からの影響や精神的な問題がこれらを引き起こすいう考えもあるようですが、移植による体の変化や、記憶の継承を完全に否定することはできないようと思います。
(信じるか信じないかはあなた次第…笑)
まとめ
骨髄移植により血液型は変わります。
私は経験から血液型以外に体質も変化するのではないかと少し思います。
世界ではそういった事例が多く紹介されています。
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