慢性骨髄単球性白血病になり、急性転化、そして骨髄移植(ハプロ移植)を行ないました。
闘病中は「がんばって治療しても今後楽しく生活していくのは難しいのではないか」と予後について不安を感じていました。
病気に起因する痛みや検査の痛みを何度も経験して、病室のベッドで過ごす時間が長くなると何のため・誰のために治療しているのかわからなくなりさらに憂鬱になります。
それでも不安や憂鬱な気持ちを静めて、前向きに治療に取り組んでみました。
骨髄移植をしてから2年半経った現在の体調と今の状況をどう感じているかについて記載します。
これから治療を始める方・闘病中の方及びそのご家族に向けて書きます。
目次
簡単に自己紹介
サラリーマン。妻と2人ぐらし。近くに親戚なし。平日の9:00~17:30で勤務。社内業務。
2年半後の予後・体調
通院頻度
通院月2回程度。歯科、整形、代謝、眼、血液科などの診療を午後にまとめてもらい半日で終わるようにしています。復職するときに会社や上司に相談したため、休暇を使わず病院へ行かせてもらっています。
グロブリンを1か月に1回。通院したとき1回おきに点滴しています。
GVHDと免疫抑制剤
GVHDは肝臓と肺。肝機能のγ-GT,ALPが高めでどちらも500程度あります。肺に関してはCTを撮ると薄い影があります。その影は、少し濃くなったり薄くなったりしますが消えることなく常態的に存在しているようです。
免疫抑制剤はプレドニゾロン5mg/日、プログラフ0.4mg/日。現在、血液の数値もGVHDも安定しているため積極的に減量することはせず様子を見ると医師から説明を受けています。受診のたびにCRPが若干高いとか肝機能の数値が少し悪化したとか肺の影が濃くなったなどなにかしらマイナス要素があるのでなかなか減量に踏み切れないようです。
髪
未だにくせ毛です。密度はだいぶ回復してきましたが、もう少しふさふさになりたいです。
ムーンフェイス
一時期よりはプレドニゾロンの減量に伴って顔がほっそりしました。しかし、まだ病気前の状態に戻れていません。ほっぺたの肉が落ちません笑。
骨のもろさ
骨粗鬆症。レントゲンで撮影すると骨がすけています。プレドニゾロンの使用により骨密度が低下しています。プレドニゾロンを減量しても骨粗鬆症は改善されていないようです。完全にプレドニゾロンなどのステロイド系の薬をやめないと骨は強くなっていかないと思います。
旅行に出かけたりする分にはなんら支障はありません。
血糖値
若干血糖値高め。薬剤性の糖尿病でしたが、血糖が安定しているためインスリンも内服薬も卒業しました。日常生活において血糖が高い事による影響は今のところないように感じます。
足の痺れ
足先(かかと-くるぶしより先)が常時痺れています。階段を上る際に足先をぶつけてしまうことが多くなった気はしますが多少不快感があるだけであまり気にならなくなりました。
血液の数値
白血球、赤血球、血小板ともにほとんど正常値になりました。Blastもずっと0。診察でBlastの項目を見るときは自然と力が入ります。
皮膚と日焼け
日焼け止めのクリームやスプレーをすれば肌が炎症状態にはなりませんでした。日焼け止めはSPF32とかもっと高い数値のものを使っています。但し、日焼け止めを塗らなかったとき炎症状態になります。3・4日程度赤くはれた状態になります。そして、腫れが落ち着くとものすごいシミが残ります。
筋力
筋肉はつきづらいです。これもプレドニゾロンの影響だと説明を受けています。ふくらはぎやスネの前の方の筋肉が自然と少しずつついてきて行動しやすくなった気がします。
運動
骨が弱いので運動は基本的にしません。通勤で多少歩く程度です。ゆっくりとジョギングはできるようになりましたが、以前のように走ったりできません。
体のだるさ
最近毎週土曜日に体がだるくなります。平日は気をはっているためかそういったことはあまり感じません。しかし、土曜日は予定がなければゴロゴロして過ごしています。
風邪
9か月間ひいていません。復職して気をはっていることが良いのかもしれません。また、外出時のマスク、うがい、手洗いは注意深く行っています。
頑張って治療してよかった?現在の心境
闘病前は治療した後の自分の人生が楽しくなるのか本当に疑問を感じていました。
他の人よりかなりハンディキャップを背負った状態で生活して楽しいのかと。
同僚より体に負担をかけれない、体力的に劣る、ブランクがあるなど仕事で出世していくことに消極的になったり、他にも治療により生殖機能がダメージを受けて子供をつくれない、いつ再発するかわからず人生の計画ができないなどたくさんネガティヴな想像をしました。
ですが、実際に骨髄移植から2年半経った今、治療して良かったと感じています。
生きてて良かったです。
体調や仕事のブランクは元通りにはなりませんが、なぜ今楽しく過ごせているかというと割り切れたからです。
一回死んだと思っておまけ人生を謳歌しようとはっきりと思えているからだと思います。
以前は仕事が1番でした。今は家族との時間や遊びが1番です。仕事は定時まで全力で行い、あとは家族との時間や自分の時間として有効に使っています。
フジロックに行ったり、徹夜で釣りに行ったり、毎月1回奥さんとコンサートにいったり、仲のいい同僚と飲みにいったり、会社の同僚と定期的に大食い大会をしたり、結構体に負担のかかることをやれてます。まだ骨は弱いですが、ハーフでもいいからゴルフに行こうよと友人に誘われたので打ちっぱなしに行ってきました。大病をしても楽しく過ごせます。
あと、会社に頼らず収入を得るために自分の時間を使っています。奥さんにも協力してもらっていつか自分たちの商売をしたいと思い行動しています。これがあるおかげでさらに楽しく過ごせています。会社にしばられない生活ができたらいいなと夢見ています。
上記のようなことから、もしかしたら病気をした方が楽しい人生を過ごせているかもしれません。
病気をしていなければ、奥さんと今の様な良い関係になっていなかったかもしれませんし、自分たちで商売しようと思わなかったかもしれません。人並みにがんばって人並みの生活を送って終わっていたと思います。
病気は人生の強烈なスパイスと考えてそれを味わった後は今までとは違ったテイストを堪能しましょう。
おまけ人生ですから好きなように生きましょう。
楽しいですよ。
最後に
体調は元通りというわけにはいきませんが、そんな状態でも大きなストレスなく楽しく過ごせています。
現在闘病中の方は、その辛い状態の先に楽しいことが必ず待っていますので前向きに取り組んでいきましょう。
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